らくがき★だいありー いちごのどくしょかんそうぶん

日々の徒然、アニメ・漫画・ドラマのお話など、その時々の気分で呟いたりシャウトしたりしているよっ。
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ブラックペアンシリーズ 三部作完結

スリジエセンター1991海堂尊表紙

ブラックペアン1988、ブレイズメス1990に続く第三作目です。

ブラックペアンでは新人の研修医だった世良くんも研鑽を積み四年目の立派な外科医。

海堂尊さんの医学会を扱った本では、ミステリーであろうとそうでなかろうと、一貫して世界観を同じくしています。

全ての本の世界が繋がっているのです。

ですので、

「あっ、あの本の主役がここに!」

とみつける楽しみがあるのです。

そういうところも海堂さんのご著書が長く愛される一因となっているのでしょうね。





この三部作では所謂天才肌の外科医が何人か出てきますが、その中でも最も魅力的なのではないかと思われるのが、天城雪彦氏です。

本作でも天城氏の軽妙な台詞や、踊るような足音が聞こえてきそうな文体に虜になります。

破天荒で優雅な人物であればこそ、彼の内面はナイーブに出来ています。

その彼の挫折、彼のあとをついていこうとしていた世良くんの哀しみ。

モンテカルロでの再会を夢見て搭乗した世良くんを待っていた非情な現実。

ラストではうっかり涙が滲んできてしまいました……




是非是非シリーズで読んでほしい本です。
【 2018/06/18 (Mon) 】 本のこととか | TB(0) | CM(0)

文豪の凄い語彙力 山口謠司著

文豪の凄い語彙力表紙

芥川隆之介芥、内田百閒、幸田文、正岡子規、島崎藤村、坂口安吾、等々……

まごうかたなき文豪たちの、原稿用紙の上で格闘したであろう珠玉の言葉の数々を取り出し、解説した良書です。

的礫(てきれき)、謦咳(けいがい)、恬然(てんぜん)、恪勤(かっきん)、緩徐(かんじょ)、解纜(かいらん)、僭称(せんしょう)など。

読めても書けない、それどころか読めない、意味も分からない、用法も見当がつかない、そんな単語のオンパレードです。

又、意味をはき違えて覚えていたりするものや、明治時代とは意味が変容してきてしまったものやら、作者は丁寧にいちいち解説してくれています。

それにしてもたった数十年前に書かれた名著ばかりですが、当時の執筆年齢を見ると既に自分より大分下の年齢であることに驚かされます。

文章が書けるということはこういうことだと感じ入ります。

20代、30代でこの教養。

恐れ入ります。





著書の作者はエスプリにとんでおり、堅苦しくなりそうな文豪たちの本の解説が読んでいて思わず笑みが零れてしまいます。

>P210 酩酊状態であれば、判断力は低下しつつも、かろうじて残っている。

判断力がほぼゼロになった状態が泥酔です。

さらに重症になると「昏睡」。

これは急性アルコール中毒と紙一重、危険な状態ですね

お酒とは上手につき合いたいものです。

>P216

左袒と加担と荷担。

左袒(さたん)と読みますが、悪魔とは関係ありません。

サタンでもルシファーでもありませんよ!

など。

読者をここで笑わせてやろうという意図はないのでしょうが、文章のあちこちにそこはかとなく現れるややもすれば軽い表現が、読んでいてリズムがよく大変心地よいです。

日本人に生まれたのだから日本語を知り上手く使いこなしたいものだと思います。
【 2018/06/11 (Mon) 】 本のこととか | TB(0) | CM(0)

おっさんずラブに見るマイノリティーの定義

先週最終回を迎えた「おっさんずラブ」

全7話。短い。もっと観たかった。

このドラマの成功は巧い役者が役柄に臆することなく真摯に誠実に向き合って全力で演じてくれたことが一因だと思います。

下手な照れやホモを下に見るような心情が少しでもあるとそれはやはり態度に出てしまいます。

それが一切なかった。

すばらしい。




主人公春田の勤める会社には男性社員が5人しかいないのにそのうち4人がゲイ。

(春田は部長や牧に押し切られた感のあるゲイ??ですが……)

80%。

ホモ率高し。

出てくる人全部ホモ。

あたしゃ本橋馨子さんの「第三の帝国」を思いだしました。

第二次世界大戦中、世界にはふたつの帝国があった。

ドイツ帝国と大日本帝国。

そしてある人物が作った第三の帝国……ちゅう骨太の話なんですが、出てくるキャラがほとんど無意味にイケメンでホモなんざんす。

こういう絵柄です。



第三の帝国本橋馨子表紙

お耽美ですな。





春田は独身の33歳。女性に全くモテない。

しかし会社の部長と後輩の牧くんに言い寄られる。

全くのノンケの春田なのにだんだん情にほだされてきて、初めは牧の気持ちに応えようと彼の実家に出向いてお父さんに怒鳴られたり、次には部長にダンスと花束でプロポーズされついうっかりイエスと言ってしまったり。

自分があるんだかないんだか、本当にそっち方面に目覚めてしまったのかただの人間愛に溢れているいいやつなのか、よく分からない男・春田。

しかし妙に仕草が愛らしく、観ていると彼を責める気にはならなくなってしまいます。

そういう雰囲気を出せる役者さんだからこそ、田中圭さんが抜擢されたんでしょうね。





このドラマでは彼らが男性と付き合っているだの同棲しているだの、そういったことが判明、又は発覚しても、白い目で見る人間は出てきません。

みんな、告白されてめでたい!! といった、祝福の言葉と共に優しく温かい目で見守ってくれています。

それは普通の若い男女を取り巻く社会と同じかもしくはそれよりも温かい空気で、もはやこうなると誰がノーマルだとかアブノーマルだとか、区別する方がおかしいような気にもなってきます。

(何しろホモ率80パーセントの会社だし)




しかし、後輩の牧との恋愛が順調にいきそうな時、幼馴染のちずちゃんが春田に告白してきます。

(ちずを演じているのは前クールの「海月姫」でまややさまをエキセントリックに演じた内田理央さんです。すごく可愛い)

このちずがいるからこそ、このドラマは今までのメルヘン的な展開から、観る者をはっと現実に引き戻してくれます。

現実社会で同じ会社の男どもが、くっついたり離れたりを繰り返すというのは尋常ではありません。

春田ももともとは巨乳好きのごくノーマルな男なので、若い女性に告白されたらやはり心は揺らぎます。

アブノーマルな世界から、ノーマルな世界に戻れるラインが、ちずの告白だったのです。

ここで私はまた違うコミックを思いだしました。

窮鼠はチーズの夢を見る水城せとな表紙

俎上の鯉は二度跳ねる水城せとな表紙

これもごくノーマルな性癖の男性が、後輩の男性から告白され、半ば強迫のような形で体の関係を持ち、だんだんと恋に似た感情を抱き始めるという話です。

しかし主人公の男性は自分を好きになってくれた女性と結婚を意識し始めます。

彼女とベッドを共にしている時、主人公は、自分はまともなんだ、異常じゃない、ノーマルなんだ……と、言い聞かせて自分を無理やりに納得させているような印象を受けます。





「おっさんずラブ」の世界では、何しろホモ率の高い会社なので、春田はそこまで自分を追い込んでいるという感じはしませんが、彼を一瞬「元に戻れる」と逡巡させるのが、ちずの存在でした。

しかし春田は牧を裏切れないとちずを振ります。

精一杯可愛らしいワンピースを着て、勇気を振り絞って告白してきたちず……

顔をくしゃくしゃにして泣き崩れるちずの痛みは観ている人への問い掛けです。

「あなたはノーマルな世界からの誘いを突っぱねることが出来るの? 多くの犠牲を払っても? あなたの相手はそれだけの価値があるの? あなたは後悔しないの?」と。

このあたりの演出が本当に巧いです。





この話をコメディと捉えてもいいし、役者さんたちが繰り広げる演技のアンサンブルを楽しんでもいい。

実は重厚なテーマが潜んでいそうな気がしないでもないですが、それを前面に押し出してこないところが秀逸です。




にしても、眞嶋秀和さん。

あんたどんだけホモの役を引き受けるの。

この半年ずっとホモだよ……
【 2018/06/08 (Fri) 】 ドラマのこととか | TB(0) | CM(0)

ブレイズメス1990 海堂尊著

ブレイズメス1990

ブラックペアン1988の続編です。

ブラックペアンから2年後、研修医の世良くんも3年目となり、外科医として成長著しい日々を送っています。




ブラックペアンでの主要人物である渡海先生は前作のラストで姿を消し、今作からは出てきません。

代わりにこれまた天才肌の外科医・天城雪彦がストーリーをぐいぐいと引っ張っていってくれます。

「チーム・バチスタの栄光」で鮮烈なデビューを飾った現役医師の海堂さん。

バチスタシリーズの印象が強く、医療とミステリーを融合させた話を得意とするのかなと思いこんでいましたが、そういう訳でもないようです。

ブラックペアンからの3部作では、ミステリーは影を顰め、それよりも日本がバブルに向かってゆく時期・我が世の春と浮かれている時期・そこからの凋落の時期を、医療の現場の視線から描いています。




今作から登場の天城雪彦医師のキャラクターは強烈です。

長身で優雅でハンサム。

モナコのカジノで賭け事をし豪遊している。

彼の専門は心臓外科だが、彼の手術を受ける為には、全財産の半分を賭け勝たなければならない。

ブラック・ジャックか?

アニメにでも出てきそうなキャラです。

読んでいて映像が目の前に鮮やかに出てくるので、映画化を念頭に執筆されたのかもしれません。




モナコから日本へ彼を連れ帰るのは世良くんです。

天城雪彦氏が公開手術を行うシーンが山場となりますが、ここだけ何故か余り書き込みが少なく、盛り上がりにやや欠ける印象がありました。

そして、海堂さんの他の著書とは違い、文章を飾ったり、絢爛な比喩を意識して多く使っているようでした。

大御所さんの台詞は時代劇っぽい……

読んでいてちょっと笑ってしまいました。




この話の続編もあるので、早速予約しました。

楽しみです。





ドラマのブラックペアンの方も佳境に入ってきましたね。

作りがドクターXっぽい……

最新式のメカで手術をすると必ず何か襤褸が出、リカバリー手術をするのが二宮さん演じる渡海先生。

パターンである。

いいんだけど、ドクターXはコミカルな部分を前面に押し出していましたが、ブラックペアンでは重厚な作りにしたいようなので、どうもその展開がかみ合っていないような感じもします。

でも二宮さんの演技は迫力があって好きなのでついつい観てしまいます。
【 2018/06/05 (Tue) 】 本のこととか | TB(0) | CM(0)

ワタシに何を買わせたいの?



なに?

この値段は?




楽天市場ではAIを使い、今まで閲覧した商品から推測し、消費者が好みそうな品物をピックアップする機能がついていますが……

ワタシに何を買わせたいのか?

車の値段にしか見えませんが。
【 2018/06/02 (Sat) 】 携帯電話から | TB(0) | CM(0)

母の日の


 
母の日に貰ったマカロンをやっと食べました
 
チョコ入りでおいしかった!
 
【 2018/06/01 (Fri) 】 携帯電話から | TB(0) | CM(0)

生まれ変わりの村4 森田健著

生まれ変わりの村4

あの世に行くと、忘却のスープを飲ませる場所があり、それを飲むと今生のことは忘れてしまう。

けれどスープを飲まなければ生きていた頃の記憶を持ったまま生まれ変わることができる……




本当かそうでないかという議論は意味がないような気がします。

そういうこともあるのかもしれない、というグレーの部分というか、含みを残しておく心の余裕があってもいいのかな、という感想を持ちました。
【 2018/05/29 (Tue) 】 本のこととか | TB(0) | CM(0)

ブラックペアン1988 海堂尊著

ブラックペアン海堂尊

二宮和也さん主演の日曜劇場・ブラックペアンが面白いので、原作を借りてきました。

原作では、主人公は二宮さん演じる手術の天才・渡海ではなく、研修医の世良くんです。

渡海医師は70ページにならないと出てきません。

そして「長身の中年」と描写されています。

若々しく小柄な二宮さんとは印象が大分違います。

ですので、二宮さんの面影を求めて原作を読むと少々落胆するかもしれません。

(永遠の17歳と言われている二宮さんなので、無頼派の渡海役には少し合わないような感じもします。

そこまで悪役に徹しきれないような、悪ぶっていても内面は凄くいい人そうな印象がある役者さんなので……

それから体格が華奢で守ってあげたくなる人ですので、そこも少し惜しいです。

身長があと5.6センチ高くて、体重も10キロくらい多かったら、佐伯教授役の内野さんと真正面からわたりあった時画面の見栄えがいいのになー。

背が高くて肩幅が広くて顔が大きい(大きなお世話か)内野さんと向き合うと、小さな二宮さんが取って食われそうだ……

でもあの小柄な体躯からぶわっとエナジーが破裂するような迫力ある演技は流石だなあと思います)





原作は300ページほどの中編ですので、テレビドラマで1クール放送するにはエピソードが足りないため、色々と肉付けしてあります。

第4話までで殆ど原作に追いついてしまいました。

あらら。

続編のエピソードも使って脚本を書いているようです。

アナウンサーの加藤さんの役柄は原作には登場しません。

色っぽい女性は皆無です。

原作でも「スナイプ」の描写は多くありますが、その機械についての海堂さんの考えが、原作の245ページに集約されているように思います。

佐伯教授が高階講師に向かっていう台詞です。

>「お前の企ては自己破綻している。

このオモチャが一般化するためには、今日のような失敗をしたといにリカバリーできる外科技術があることが前提だ。

だが、オモチャが一般化した場合、外科医からそうした技術習得の機会を奪うことになる。

この自家撞着をどうするつもりだ」

確かに……





彼と渡海の父親との確執・ブラックペアンは何故作られたのかという謎については、是非原作かドラマでお楽しみになってください。

小説自体はさほど長くなく、読みやすい文体です。

医学用語が沢山でてきますが、分かりやすく書かれているので、どなたにも楽しめると思います。

また、「チーム。バチスタの栄光」シリーズのキャラクターがゲスト出演しているので、そこもファンにとっては楽しみのひとつになるでしょう。
【 2018/05/23 (Wed) 】 本のこととか | TB(0) | CM(0)

いつも日本語で悩んでいます 朝日新聞校閲センター著

いつも日本語で悩んでいます

朝日新聞社の校閲センターの記者の方々の、日々言葉との格闘や奮闘を書いた本です。

単語の選択など、日本語の教科書的なことを掘り下げた内容が沢山列記してあるのかなと思いましたが、蘊蓄だけにとどまっているものがあったり、これはどうなんでしょう~と、答えを出さずじまいのものもあったりして、やや消化不良な印象です。

とは言え読んで為になるし、読み物としては面白いです。

ただ、新聞には正しい言葉の選択よりも、新聞のみで使用される漢字や言い回しもあるそうですので、この本の内容のみを信じるのは危険です。

参考意見としてとどめておく方がよさそうです。
【 2018/05/20 (Sun) 】 本のこととか | TB(0) | CM(0)

高校入試 湊かなえ著

高校入試湊かなえ

テレビドラマ用の脚本を、湊かなえさんがお書きになり、それを湊さんご自身で小説に書き直したものです。

もともとがテレビドラマ用ですので、登場人物が多く、彼ら一人一人に台詞を割り振らねばならないので、小説ではやや読みにくい印象がありました。

冒頭に人物相関図が書いてあるのですが、これを時々見直さないと誰が誰だか分からなくなります。

ドラマでしたら役者さんが演じていらっしゃるので余り混乱もないのでしょうが……

そこが少し惜しい感じでした。




採点ミスで高校入学試験を落ちたある少年の兄弟、教師までもが協力してある年の高校入試を混乱に陥れるというストーリーです。

ラストがちょっと拍子抜けな感じがしました。

もうちょっと捻ってほしかったかなあ。

ドラマで観た方が面白い作品のような気がします。

もともとがテレビドラマ用の脚本なので当たり前ですよね。

小説をテレビドラマ化するとき、色々アレンジを加えますが、あれは画面が映えるように必要だから付け加えているんですね。

バックの音楽とも合わないといけないし。

そういうところにも気づかされました。

ドラマと小説は得意とするところが違うものなんですね。
【 2018/05/19 (Sat) 】 本のこととか | TB(0) | CM(0)